個人再生で車のローンを処理するとどうなる

個人再生で車のローンを処理するとどうなる

個人再生という選択肢

個人再生は借金の利息をゼロにできる任意整理の効果に加えて、元金を大幅に減額するというメリットを有しています。借金を5分の1まで減額できるので、ほとんどのローンは返済可能なレベルになるでしょう。失業・リストラなどで収入源がなくなって返済不能になった場合は自己破産が必要になりますが、毎月収入がある状態なら個人再生で整理できることが多いです。この方法は任意整理だけでは借金完済が厳しい場合に使用されています。借金総額が増えすぎてしまうと完済の目処が立たなくなり、元金・利息の支払いが厳しくなってきます。利息はどうにか支払いできている状態なら任意整理が使えますが、元金・利息を含めて完済する計画が立たない場合は任意整理で解決するのは困難です

車のローンは借入総額が相当に大きくなることが多いので、任意整理で解決するのは厳しいことが多いです。しかし車の所有物はローン会社に設定されているため、自己所有物ではありません。借金返済ができなくなった場合は、債務の全額または一部に充てられることになります。その場合は車を失うことになるので、債務整理をするときはキャッシングなどの多目的ローンよりも慎重になる必要があります。車という担保を設定している状態ですから延滞した場合はもちろん、債務整理をするときも回収されるわけです。キャッシングなどの別融資も受けている場合は、個人再生をするとすべてのローンを一括整理することになります。この点は任意整理と異なるところであり、任意整理だと整理したいローンだけを選択できる点が違ってきます。

家は守れる

とは言っても自力返済が不可能だと判断されるなら、早めに弁護士に相談してみましょう。実質年率はキャッシングなどと比べて低く設定されていますが、延滞した場合は遅延損害金が発生してきます。これは通常金利より高く設定されているので、延滞するほど総支払額は大きくなってしまうのです。個人再生をすると車を処分する必要が出てきますが、自己破産とは違って家は守ることができます。家を失うことなく整理ができる方法なので、持ち家を守りたい方におすすめです。ブラックリストには登録されますが、これはどの債務整理にも言えることです。

個人再生をすると7~10年間は新しい会社から借り入れすることはできません。クレジットカードをつくることもできないので、ブラックから消えるまでは現金で生活をします。現金生活に慣れるためのよい機会でもあるので、浪費傾向がある方は見直ししておきましょう。車は高額な買い物になりますが、現金で購入すると利息が発生しないという大きなメリットがあります。人生における大きな出費には保険料・税金・利息があると言われており、これらを抑えることが資産を増やすために大切です。借金をしないためには貯金を確保することがポイントで、自分の貯金なら利息が発生することはありません。現金一括で購入するのが理想ですが、それが無理なら頭金を確保する分だけ現金を使えばいいのです。

個人再生のメリットとして債権者からの取立てが即座に止まることがあります。取立ては延滞を解消するまでずっと継続するので、厳しい取立てに悩んでいる方は早めに弁護士に相談しましょう。自力解決は極めて困難であり、交渉を持ち出しても聞く耳を持ってはくれません。最終的に一括請求や給料差し押さえなどの話が出てくるので、2~3ヶ月の延滞をしたら要注意です。延滞をする状況は返済能力がない状態であり、このまま放置して問題が解決することはありません。借金は放置するほど増えてしまうので、返済または債務整理をするしか解決する道はないわけです。借金問題を得意とする弁護士に相談し、返済できる範囲まで債務を減らしていきましょう。