離婚の理由になり得る借金と上手に解決するコツ

離婚の理由になり得る借金と上手に解決するコツ

秘密の借金が離婚原因

パートナーが相談もなく秘密で借金をしている場合、その金額によっては離婚の原因になります。
数十万円程度なら、十分な話し合いを経てやり直せる可能性がありますが、100万円以上となると話は変わってきます。

ただ、借金の事実だけで離婚に至ることはなく、婚姻関係が危険にさらされた時に初めて別れる決定打になり得ます。
例えば愛人に貢ぐ為に大金を借りていたり、生活費をギャンブルに回している上に、家族が困窮する事態に陥っているケースなどが当てはまります。

またパートナーの説得に応じず、制止してもお構いなしに借金を繰り返せば、十分に離婚が認められる結果に至るでしょう。
つまり秘密でお金を借りていた程度では別れられませんし、話し合いの余地があればそれが優先されます。

しかし、パートナーに秘密があるのは寂しいもので、更に何度も繰り返すとなれば頭にくるはずです。
何度話をしてもその場しのぎの言い訳を行い、お金を返済し終わったと思えば今度はまた借金を作る、こういう状況が発生すると厄介です。

夫婦の合意があれば別れることは可能ですが、相手にその意志がない場合は、説得力のある法的な理由で別れる必要が出てきます。

まずは返済可能か?検討

まずは状況を確認して説得を始め、返済に向けて話し合ったり計画を立てるのが先決です。
その上で、返済計画が上手く進まなければ相手に責任を問い、返済の意志があるか確認しましょう。
お金を返してやり直す気持ちが見られるなら、チャンスを与えてしばらく様子を見ることになります。

約束を守って再発しなければそれでOKですし、また繰り返すようであれば離婚を決める切っ掛けが手に入ります。

いずれにしても、できることをやってそれでも駄目な時こそ、借金を理由に離婚ができる決め手となります。

話し合いも説得もせずに別れるのは難しく、相手に弁明のチャンスも与えないのは逆にこちらが不利です。

返済に何十年も掛かる金額は論外ですが、数年以内に返せる程度なら、返済を重視する方向で問題解決を図るのが良いでしょう。

借り入れ先に状況を説明して返済を待ってもらったり、弁護士に助けを借りて負担を軽減することもできます。

金額にもよりますが、借りたお金の返済には根気が必要ですから、コツコツと返し終えたら相手を褒めてあげることが大切です。

離婚の検討タイミング

ところが、返済途中で新たな借金を作ったり、完済後にまた借りてしまった場合は、本格的に離婚を検討する段階に進みます。
別れる際に気になるのは生活費ですが、慰謝料や養育費といったお金を請求できる可能性はあります。

更にいえば、連帯保証人などの契約を結んでいない限り、自分が返済義務を負うことはないので心配無用です。
ただし、自分にも必要で恩恵を受ける住宅ローンなどについては、財産分与に影響することがあるので注意が必要です。

内緒でお金を借りていたのは許せない、でも別れずにやり直したいと考えるなら、簡易裁判所で特定調停をして返済方法を見直してもらうのが得策でしょう。
毎月の返済金額が大きく生活に余裕がなかったり、安定した返済が難しい時に返済額の緩和が行われます。

任意整理も同様に、弁護士などの介入を受けて債権者と話し合い、現実的な解決策を模索する方法の1つです。

他にも、個人再生や自己破産といった手段がありますから、人生をやり直す覚悟ができるのであれば、別れなくても済むチャンスが手に入ります。
パートナーが話し合いに応じない、あるいはもう我慢できず許容するのが難しい時は、スッキリと別れて自分の人生をやり直すのが賢明です。

わだかまりやしこりが残ると別れた後に影響が残りますから、しっかりと話し合いをして、お金に関する整理をつけることが重要です。